口に出して良いもの、悪いもの

日本人の良いところに
「口に出さなくてもお互いが分かっている」
という点があります。

電化製品にしても、ほとんど同じ機能という事ぐらい多くの人は知っています。
多くは言わないだけであって値段だったり、デザインだったり、
他の部分を言う事によって考えてします。

例えば、車って用途別にいろんなタイプがありますが、基本的に
『前へ進んで後ろに下がれればいい』
事だと思っています。
そんなの当たり前と思いますが、車の運転手は自分です。
助手席や後ろに座る人のことなんか考えていません。
【運転して走る楽しみ】
これしかありません。
車ってそもそもそういうものじゃありませんでしたっけ?
ワゴンやらミニバンと呼ばれる車が出てきた辺りから、
『家族で車内で楽しく!』
が全面的に押し出されてきたように思えます。
これ、隠語だと思っていました。
表に出さなくても、その位の事は皆内々で思っているよ!って…。


また、幼い時は、運転技術というものに対して高度な技術だと思っていました。
高度な技術だからこそ憧れる部分って多いと思います。
だからこそ運転してみたい・・・そう思っていました。
でも、運転が簡単になりすぎて運転免許を持つのが当たり前です。


言葉が隠語としてなくなった時点、口から言葉として出た時点で魅力は無くなります。
隠語を言ってしまった人にすら魅力が感じられなくなります。
また、技術が一般化したら“当たり前”のように思えてしまいます。
自動車学校も値段競争に走っているのですから、質が落ちても当然です。


何事にも当てはまりますが、
大衆に広めようとしたばかりに大切なものが隠れて消えてしまいます。



表に出していいものと悪いものの区別ができない日本人が多くなっているように感じます。
本当の魅力って分からないから魅力だといえます。
その人のオーラって口には出せません。
感覚、直感って口からは表現できないってのと同じです。